或る草の音

そこにある音楽 ここに置く音楽

ストリートピアノの風景【2023年夏】 その3

 

この夏に福岡・佐賀の何か所かのパブリックピアノ(ストリートピアノ、駅ピアノ、ロビーピアノなど誰でもどうぞなピアノ)を私が訪ねて聴いて弾いたときの体験談シリーズその3。場所と日時の子細は伏せて、いくつかの場所のいくつかのときをまとめて載せている。

 

 

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 とてもよく弾かれる最近の曲をお弾きになった方の後、次の方がいろんな曲をメドレーで演奏なさった。私がよく弾くよく知られたピアノ曲も演奏なさっていたが、ちょっと荒っぽいかなという印象を持った。そのメドレーの方が去った後、次の方がそのよく知られた曲を、思い出し思い出ししながらのご様子で、とつとつとお弾きになった。その方に大きな拍手が送られていた。

 

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 お二人連れのお一人が懐かしい歌謡曲と有名なクラシック曲を演奏なさった。拍手をするとこちらへ来てくださった。クラシック曲があまりうまく弾けなかったとのことで恐縮なさっていたけれど、自分は歌謡曲が懐かしくて、聴けてうれしかったですとお話しした。

 

 別の場所で別の楽器をなさっていたところにお目にかかって知り合った方。今日もスタンダードナンバーの練習をなさっていた。その後少しお話しする。習い事を1つ増やしたとのこと。

 

 こどもさん2人をどうも親御さんでないおとなの方が引率なさっているご様子。こどもさんがピアノをいろいろ鳴らす。ねこふんじゃったが聞こえてきた。

 

 クラシックの難しい曲を最初お弾きになり、途中で断念なさって小曲をお弾きになった方。

 

 ピアノに触る方。ピアノを遠くから指差す方。

 

 自分がピアノを弾いた後、こどもさんがやってきて椅子に掛けてピアノを鳴らしていた。

 

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 今日は弾く方が多い。最初に弾いてらっしゃった方がずっと残って、ときどきまたお弾きになる。ほかにも繰り返しの方がおられて、多いときは3人待ちになることもあった。

 

 歌を歌いながらピアノをお弾きになる方。とてもゆったりと。どこかの民俗音楽のように聞こえる。どこの音楽だろうと思いながら聴いていて、はっと気がついた。日本の童謡。しばらくのあいだ、ゆっくりと演奏なさっていた。

 演奏が終わって話し掛けた。最近お師匠様が亡くなったそう。何かできるだろうかと思ってここに来られてピアノをお弾きになっていたらしい。言葉に詰まったけれど、聴いた感想を申し上げた。その方と一緒に次の方々の演奏を聴いた。その方もときどきピアノに戻って、いろいろな曲を弾きながらゆったりとお歌いになっていた。

 

 さっきお弾きになっていた方が戻って来られて、さっきの曲をもう一度お弾きになった。

 

 繰り返しお弾きになっていた方の最後の演奏のとき、その後ろで、学生さんがその歌を歌って通り過ぎていった。

 

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 ここのピアノは設置場所が水害に遭ってしばらくのあいだ弾けなくなっていた。場所が復旧した話を知ってピアノの様子を見に来た。ピアノは開放されていた。ただ、音がぶわぶわしていた。入ってきた水のためか、空調が止まっていたためなのか。たなばたさまを弾いた。遠くから歌声が聞こえた。

 

 ショパン夜想曲op.9-2を弾いていると、小さなこどもさんがやってきた。が、すぐにお父さんが抱きかかえて去って行った。私の邪魔になると思われたのかもしれないけれど、そうだとしたら残念だった。

 

 ピアノを弾く人がほかにいなかった。場を一度二度離れて、最後にもう一度ピアノの場所に戻ったら、こどもさんが弾いていた。その音を聴いてそこを後にした。

 

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 以前ここのピアノの場で出会ってそれ以来ときどきお目にかかる、御自身ではピアノをお弾きにならない方。今日またお目にかかれて、お話をした。自然がお好きとのことで、旅先の山の旅館で朝方目覚めて、沈み行く月と昇る太陽を見たとおっしゃる。それで、ジョージ・ウィンストンのMoonを覚えている範囲で弾いた。月が出てきたとおっしゃってくださった。

 

 少し大きなこどもさんがピアノを弾く。次々と曲を弾いて、1曲終わるたびにまわりを見まわす感じ。次に弾く人を気にしているというのではどうもなさそう。しばらくして、親御さんらしき方がやってきた。こどもさんはさっとピアノから離れて親御さんと去って行った。

 

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 スケールを少し弾く方。何かフレーズを作りながら弾いている感じのこどもさん。

 

 動画を撮影しながらお弾きになる方。曲を検索したら若い人たちに人気がありそうな楽曲だった。ときどきつっかえて、失敗したという感じでお立ち去りになった。しばらく経って、またおいでになった。同じ曲をお弾きになっていた。

 

 演奏中に待ち人が来て一緒に去った方。お連れの方に何かいろいろと弾いて聴かせていた方。

 

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続く

ストリートピアノの風景【2023年夏】その4

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